VPSでメールサーバーを構築してメールの送受信をしてみようと思います。
後述の前提条件にもあります通り、PostfixとDovecotを使いますが今回はDovecotについて記事にしたいと思います。
Postfix編はこちらをご覧ください。
VPSでメールサーバーを構築してみた(Postfix編)
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目次
前提条件
- OSはCentOS Stream 8であること
- PostfixとDovecotをインストール済みであること
- DNSのMXレコードが設定済みであること
- メールサーバーに割り当てるドメインのSSL証明書が取得済みであること
構築手順
- dovecot.confの修正
/etc/dovecotにあるdovecot.confの下記項目を修正します。#protocols = imap pop3 lmtp submission → protocols = imap pop3 #listen = *, :: → listen = *, ::
- 10-mail.confの修正
/etc/dovecot/conf.dにある10-mail.confの下記項目を追加・修正します。mail_location = maildir:~/Maildir
- 10-master.confの修正
/etc/dovecot/conf.dにある10-master.confの下記項目を追加・修正します。service imap-login { inet_listener imap { port = 0 } inet_listener imaps { port = 993 ssl = yes } } service pop3-login { inet_listener pop3 { port = 0 } inet_listener pop3s { port = 995 ssl = yes } } service submission-login { inet_listener submission { port = 587 ssl = yes } } service auth { # Postfix smtp-auth unix_listener /var/spool/postfix/private/auth { mode = 0666 user = postfix group = postfix } }
- 10-auth.confの修正
/etc/dovecot/conf.dにある10-auth.confの下記項目を追加・修正します。auth_mechanisms = plain login
- 10-ssl.confの修正
/etc/dovecot/conf.dにある10-ssl.confの下記項目を追加・修正します。ssl_cert = <{SSL証明書をフルパスで記載} ssl_key = <{SSL証明書(秘密鍵)をフルパスで記載} ssl_dh = </etc/dovecot/dh.pem
- dh.pemファイルの作成
下記コマンドでdh.pemファイルを作成します。
環境にもよりますが比較的時間がかかります。openssl dhparam 4096 > dh.pem
作成されたdh.pemファイルを上記ssl_dhで指定したパスに移動させます。
- ファイアウォールの設定
ファイアウォールを有効にしている場合は下記のポートを開けてください。
・993/tcp
・995/tcp - 自動起動設定と起動
下記コマンドを実行して自動起動するように設定をして、起動します。sudo systemctl enable dovecot sudo systemctl start dovecot
まとめ
以上でDovecotの設定は完了です。
Postfixと連携することでメールの送受信が可能となります。
この記事がDovecotを使おうとしている方の参考になれば幸いです。
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