ノートPCやタブレット、スマホなど、最近の機器の充電端子はUSBになっています。
以前は充電端子の形状や電圧が独特なものも多く、専用充電器を使うしかなかったのですが規格が統一されたことで市販の様々なUSB充電器を使い回すことが可能になりました。
使い回す際のポイントについて記事にしたいと思います。
取扱説明書などに「付属の充電器をお使いください」などの記載がある場合、市販の充電器を使うと保証の対象外となる可能性があります。
使用に際しては自己責任にてお願いします。
電圧と電流と電力
いずれも充電器の仕様を見る際にポイントとなるワードです。
電圧
電気を押し出す力です。
単位は「V」(ボルト)になります。
電流
電気の流れる量です。
単位は「A」(アンペア)になります。
電力
電圧×電流で表され、電気がする仕事の量です。
単位は「W」(ワット)になります。
「18W充電器」とか「30W充電器」と表記されますが、これらは上記の「電力」の値になります。
機器が対応している仕様を確認する
機器の取扱説明書にはその機器が対応している充電電圧などの仕様が記載されている場合があります。
その仕様に則った充電器であれば使い回すことが可能です。
付属の充電器の仕様を確認する
充電器が付属している場合、その充電器に充電電圧などの仕様が記載されている場合があります。
付属の充電器と同じ仕様の充電器であれば使い回すことが可能です。
電圧は合わせる
機器と充電器の対応電圧は合わせる必要があります。
充電器の方が機器より対応電圧が多いのは構いませんが、逆はダメです。
機器が要求する電圧を全てカバーした充電器を使う方がトラブルは少ないと思います。
電流は機器≦充電器
機器の仕様に記載されている電流は「必要な電流」です。
充電器の仕様に記載されている電流は「供給できる電流」です。「供給する電流」ではない点に注意です。
ある電圧のとき、機器が「1A」で充電器が「3A」だったら機器が壊れるのでは、と心配になりますが、機器は1Aしか要求しないので大丈夫です。
これが逆の場合(機器が3Aで充電器が1Aとか)だと充電ができないか、仮にできたとしても充電器は機器が要求する3Aを流そうと無理しますから負荷がかかり過ぎて危険な状態になります。
ここは非常に大切なポイントです。
使い回しの例
私が所有しているiPad Proですが、付属の充電器は18Wです。
出力は5V/3Aと9V/2Aになります。
ちなみに、9V×2A=18Wです。
5V×3A=15Wでもあるんですが、より大きい電力値の方を表記します。
ある充電器の出力パターンはこのようになっています。
ちなみにこれは何Wの充電器かお分かりになりますでしょうか。
15V×2Aもしくは20V×1.5Aで、30Wになりますね。
付属充電器と30W充電器を比べた場合、電圧については30W充電器の方も5Vと9Vに対応しているので問題ありません。
電流については9Vの時に30W充電器は3Aになりますが、前述の通り大きい分には構わないのでこちらも問題なしとなります。
30W充電器を使ってiPad Proを充電してみると下の画像のようになります。
15Vで充電されているのが分かるかと思います。
画像取得時は充電終盤だったので電流は約1.37Aですが、バッテリー残量が少ない充電初期であれば2A近く流れていたのではないかと思います。
今回の例ですと、使い回しができた上に付属の18W充電器を使うよりも充電時間が短くなるという効果もありました。
全ての機器が大電力での充電に対応しているわけではありませんが、こういうこともあるという点は見逃せないポイントですね。
まとめ
規格に則ってちゃんと作られた製品であればこのように使い回すことが可能です。
冒頭でも述べたとおり、最終的には自己責任ということになる場合も多々ありますが、使い回せれば複数の充電器を持ち歩く必要がなくなるし、家庭内のコンセントもたくさんの充電器で塞がってしまうということがなくなります。
有効に活用していきたいですね。
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